そろそろ、紫外線対策で日焼け止め、、サングラス、日傘等で対策をしていると思います。意外に間違った使い方、研究が進むにつれて今までの常識が間違っていたということもあります。
出典:環境庁
紫外線対策は、美肌、肌のシワ、シミ以外にも人間に悪影響を及ぼすことも多いのです。今年からは、より効果的な紫外線対策をするために学んでいきましょう。
ちなみに紫外線の影響を特に受けるのは5月からです!
目次
紫外線のうそ・ほんと
まずは、環境庁にも記載されている内容になりますが、自分の紫外線対策の知識を整理してみましょう。7つ質問をしますので、自分の中で○×で答えてみてください。
- 日焼けをすれば、太陽の紫外線を防い でくれる。
- 曇った日には日焼けをしない。
- 水辺では日焼けをしない。
- 冬間の紫外線は気にしなくて良い。
- 日焼け止めを塗っていれば、非常に長い 時間日光を浴びても大丈夫。
- 日光浴の途中で定期的に休憩をとれば、 日焼けを起こさ ない。
- 太陽の光に暑さを感じない時は、日焼 けは起こさない。
いくつ○がありましたでしょうか?それでは、解説していきましょう。
- 日焼けは、体が紫外線による被害 を防ごうとする防衛反応で、その効果は小さく、 注意信号と考えるべきで日焼けすることで紫外線を防ぐは間違い。
- 薄い雲の場合、紫外線の 80%以上が通過するので、日焼けしないは間違い。
- 水はわずかな紫外線しか防ぎません。水面の反射は紫外線のばく露を増やすと考えられるので日焼けしないは間違い。
- 一般的に冬の紫外線は弱いです。しかし、雪による 反射により2倍近いばく露が考えられるため、特に、高い山 では注意が必要です。
- 日焼け止めは、紫外線を浴びることが避けられない時に、防止効果を高めますが、太陽に長時間あたる場合に使用するのは間違い。
- 紫外線ばく露は、一日をとおして蓄積されるので日焼けを起こさないは間違い。
- 日焼けは、感じることのできない紫外線 によるもの。暑さを感じるのは赤外線によるも ので、紫外線ではない。つまり日焼けを起こさないは間違い。
どうでしたでしょうか。答えは全部×です。紫外線対策をするにはまず、紫外線の性質、特徴をもう少し勉強してみましょう。
紫外線の性質(UV-A,UV-B,UV-C)

出典:環境庁
紫外線対策という言い方よりUVケアという言葉の方が馴染みがある人も多いでしょう。紫外線はUV-A、UV-B、UV-Cにわかれますが、実際に地表に届くのは、そのうちUV-AとUV-Bです。しかし、UV-Cが全く地表に届いていないとは断言しにくくなってきているそうです。その理由も含めて説明していきます。
【紫外線A(UV-A)】
普段浴びている紫外線の約90%以上は紫外線Aです。紫外線Aは1年中、また波長が長いため気候、雨、くもりなどに関係なく地表に降り注ぎます。紫外線の中では最も悪影響(害)が少ないと言われています
【紫外線B(UV-B)】
紫外線Bはオゾン層によって吸収されるが、年オゾン層の破壊が進み地表に一部が届いている。紫外線Bに最も気をつけなければならない季節は夏場の晴天時です
【紫外線C(UV-C)】
紫外線Cは紫外線の中で最も有害性が強いと言われています。紫外線B同様にオゾン層によって吸収されるため地表には届いていないと言われていますが、オゾン層の破壊が進み標高の高い山頂などでは確認されており、今後、地表に届く可能性も否定できません。
紫外線の特徴(UV-A,UV-B,UV-C)
【紫外線A(UV-A)】・・・光老化=シミ、シワ、たるみ
・波長が長く、表皮だけでなく肌の奥の真皮まで届くことで、ハリや弾力を生むコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを作り出す細胞にダメージを与える
・雲やガラスを通して肌まで到達する
・赤みや炎症が起きにくいので気が付かないことがある
・日常生活を送る中で「うっかり日焼け」をしやすい
【紫外線B(UV-B)】・・・日焼け、シミ
・波長が短く、表皮に届く
・屋外の日焼けの主な原因
・肌に強く作用し、多量に浴びると赤く炎症を起こす
・海やリゾート地などでの「レジャー日焼け」の原因となる
【紫外線C(UV-C)】
紫外線B以上に皮膚癌の原因になるといわれています。しかし具体的にはまだ分かっていないことのほうが多いようです。紫外線Cが強力であるために、人工的に紫外線Cを作りだし、殺菌灯として医療現場などで使用されています。
SPFとPA?
【SPF】
SPF(Sun Protection Factorの略)は、主にUVBの防止効果を表しています。
SPFは2~50の整数値、また、それより上の効果の場合は50+で示されます。
日やけ止め化粧品では、「SPF15」「SPF30」といった数値が記載され、数値の大きい方がUVBの防止効果は高い。
ちなみに「SPF50」のUV-B遮断率は98%ですが、「SPF30」でも96.7%のUV-Bを遮断するらしく大きな差はないようです。
【PA】
PA(Protection grade of UVAの略)は、UVAの防止効果を表しています。
PA+(効果がある)
PA++(かなり効果がある)
PA+++(非常に効果がある)
などで表示され、+が多いほどUVAの防止効果は高い。日本化粧品工業連合会がUVA防止効果測定基準を改定し
PA++++(フォープラス/UVA防止効果が極めて高い)
が2013年1月から追加されました。
日焼け止め効果は足し算ができる?
結論から言うと、SPFの数値は単純に足し算することはできません。
しかし、日やけ止め化粧品は単品で使用するよりも、重ねて使用した方が防止効果が高まるため、UV効果のある化粧下地とファンデーションなどを組み合わせるとさらに効果的だそうです。
日焼け止めはどれを選べばいいの?
日焼け止めにも種類がたくさんありますよね。どれを選べば分からないから効果が高いのを買っておけばいいと思ってはいませんか?ここで選び方を学びましょう。
顔用とからだ用があります
日焼け止めは、まず初めに「顔用」か「からだ用」か確認しましょう。基本的に顔用の方が低刺激に作られています。「からだ用」を顔に使用するのは避けましょう。「顔用」をからだに使用するのは全く問題ありません。
去年開封した日焼け止めはNG!
基本的に使用をおすすめしません。日焼け止めを化粧品の一部として考えると、化粧品は未開封で3年・開封後は1年を期限です。
理由は、空気中の雑菌の混入や二次汚染による品質が低下している可能性があるからです。
肌荒れの原因になってしまう恐れもあるため、日焼け止めはシーズンごとに使い切るように心がけましょう。
日焼け止めに表示されているSPF・PA
SPFは、1SPF=20~25分間で紫外線を防ぐ強さではなく「時間」を表しています。また、数値が高いとそれだけ乾燥し、肌に与える負担が大きくなるでの注意してください。
紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違いも知ろう!
日焼け止めには、「紫外線吸収剤」・「紫外線散乱剤」と2種類ありますが、顔用は紫外線散乱剤、からだ用は紫外線吸収剤を選ぶのがおすすめです。
【紫外線吸収剤】・・・伸びがよく、白浮きしにくい、肌の負担が大きい
日焼け止めが肌の表面で紫外線を吸収して肌の内部に紫外線が侵入することを防ぎます。
日焼け防止の効果が非常に高く、白浮きしづらいというメリットがある反面、紫外線吸収剤は吸収した紫外線を化学反応によって赤外線や熱に変えて外へ逃がすので、肌への負担がとてもかかってしまいます。
【紫外線散乱剤】・・・白浮きしやすい製品が多い 、肌には低刺激で優しい
日焼け止めが紫外線を反射・散乱させることで肌の中に紫外線が侵入することを防ぎます。
紫外線散乱剤は紫外線吸収剤に比べて白浮きしてしまいやすいのですが、肌に優しいので肌が敏感に傾きやすい方でも使用できるのがメリットです。
肌に優しいもので、日焼け止めの塗り直しも苦ではないという強い美肌意識を持っている方ならば、数値を上げるより、紫外線吸収剤無配合(=ノンケミカル)というものをおすすめします。
SPFとPAの数値から判断する場合は?
【SPF50+/PA++++】
海外を含めた過酷な環境で長時間の太陽光ばく露する活動など、紫外線に特別過敏な方、紫外線防御に対して、より高い安心を求める方。
【SPF30~50+/PA++~+++】
リゾート地でのマリンスポーツや春スキー、炎天下でのレジャー活動など。
(地よい紫外線に長時間さらされる場合)
【SPF10~30/PA++以上】
屋外での軽いスポーツ・レジャーで太陽の下で活動など。
【SPF10前後/PA+程度】
散歩、買い物、洗濯物干し、通勤、通学などの日常生活など。
日焼け止めの塗り方(顔)
日焼け止めの塗り方で大事なポイントは大きく分けると4つなので覚えてください。
1.外出する何分前に塗っておくこと
日焼け止めは肌に馴染んでいないと効果が十分に発揮されないので、外出の30分前には日焼け止めを塗るようにしましょう。
2.塗る順番に気をつける
- 化粧水(保湿することで日焼け止めの浸透が良くなります)
- 日焼け止め
- 化粧下地
- ファンデーション
ポイントは、日焼け止めを塗る前に化粧水で保湿をすることで、浸透力を高めることです。
3-1.クリームタイプを使った場合の塗り方
この動画は、クリームタイプについて説明してくれています。文字に書きなおすと
- 手のひらに適量を取る
※適切な量は0.6~0.8g程度(500円玉ぐらいの大きさ) - 手のひらで伸ばして、反対の指全体になじませる
- 頬(左右)、おでこ、鼻、アゴの順につける
※面積の大きい頬からするのがポイント! - 内側から外側へ、やさしく伸ばしていく
- 手のひらでパックしながら、肌になじませていく
※肌をリフトアップするような感じを意識しましょう
日に当たりやすい、鼻や頬骨の部分は重ね塗りしておくと、より効果が高められると思います。
3-2.乳液タイプを使った場合の塗り方
乳液タイプの日焼け止めを使う場合は、手のひらではなく、指に直接とって、
- 頬(左右)、おでこ、鼻、アゴの順につける
※面積の大きい頬からするのがポイント! - 内側から外側へ、やさしく伸ばしていく
- 手のひらでパックしながら、肌になじませていく
※肌をリフトアップするような感じを意識しましょう
4.塗り直しを必ずする事
時間が経過することで、汗や脂で日焼け止めが落ちてきますので、塗り直しがとても重要です。(状況によって時間は変わりますが2~3時間を目安にされてはどうでしょうか。)
塗り直す前に、ハンカチやティッシュなどで、汗や皮脂などをしっかり拭き取っておくことです。これをしないと、日焼け止めが肌になじまないので注意してください。
日焼け止めの塗り方(からだ)
日焼け止めを容器から直接、肌の上にストロー幅ほどの線状にとります(上の左図参照)。普段使う量よりも多いと感じられる方もいるかもしれませんが、ムラ塗りを防ぎ、正しい効果を発揮するには、これが適量です。手のひら全体でやさしく包み込むように、大きな楕円を描きながらゆっくりと広げてください。日焼け止めを線状にとる箇所は、上の右図を参考にしてください。
塗り残しに注意! 特に忘れやすいパーツはここ!
顔・・・「髪の生え際」「眉間」「耳」「小鼻のわき」「フェイスライン」「首」「小鼻のわき」
からだ・・・「からだのわきや側面」「手や足の甲」「ひざ・ひざ裏」
日焼け止めの選びから、塗り方を知ることで今年の紫外線対策もこれで大丈夫ですね。
日焼け止め以外で紫外線対策する時の注意点
意外と見落としてしまうのが、日傘やサングラスは、劣化や日常での傷、UVカットのはがれなどにより、寿命は2~3年です。
UVカット服にいたっては、洗濯などの影響でワンシーズンしかもたないものもあるとのことなので、長年使っているものは、UVカットの効果がなくなってしまっている可能性が高いと思われます。しかし、すべてのUVカット製品に寿命があるというわけではありません。
UVカット製品には、素材の表面にUVカット加工を施した「UVカット加工製品」と、UVカット効果のある物質を素材そのものに練りこんだ「UVカット素材製品」の2種類がある事をご存じでしょうか。
UVカット加工製品には上記のような寿命がありますが、UVカット素材製品は、壊れたり破れたりしない限り、紫外線を防ぐ効果は持続すると言われていますので、今後、UV対策グッズを購入する際は、UVカット素材のものを選ぶようにしてはどうでしょうか。
まとめ
日焼け止めを塗る前にまずはしっかり保湿する
自分で思っている量よりも日焼け止めを多めに塗る
塗る順番は「日焼け止め→下地→ファンデ」
日焼けしやすい部分には重ね塗りをする
塗り忘れに絶対注意
日焼け止めの塗り直しも意識する